壁量基準等の見直し

✅ 壁量基準とは?
「壁量(へきりょう)」とは、地震や風による水平力に対して、建物が倒壊しないように必要な耐力壁の量を示すものです。
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旧来の基準では、「建物の床面積に比例して必要な耐力壁量」が定められていました。
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ただし最近では、建物の**重さの増加(≒外皮性能強化)**が無視できないほど進行しています。
🧱 改正の背景
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太陽光発電パネルの屋根載せによる重量増
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厚みのある断熱材や気密性向上のための設備増設
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建築物の軽量化ではなく高性能化が重視される時代に
その結果、「軽量な建物」を前提とした旧来の壁量基準では地震力に耐えきれないおそれが指摘されていました。
🔁 2025年改正のポイント
1. 壁量の算定方法の見直し
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建物の重量を反映した**「設計用水平力」の考え方**が導入。
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単純に床面積ベースではなく、「実際の重量に応じた壁量」を確保するよう求められます。
2. 小径柱の規定変更
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小径(細い)柱の使用制限が強化されます。
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耐震性能を確保できない柱構成は、設計段階でNGとなる可能性があります。
🏠 アパート建築への影響
❌ デザインや間取りの制約増
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「壁量が足りないから、この部分に壁を追加しないといけない」というケースが増加。
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結果として、開口部が減る、窓が小さくなるなど設計の自由度に影響。
❌ 構造設計の複雑化
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プレカット業者や建築士が対応できる設計ソフトや構造計算のアップデートが必要。
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経験の浅い設計士では対応が難しいケースも。
✅ 耐震性・安全性は向上
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地震時の倒壊リスクが減り、長期的に見れば資産価値の安定化につながります。
📋 対応策・ポイント
項目 | 対応策 |
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設計段階 | 建物の想定重量を加味した耐力壁配置を設計段階で確定する |
プレカット業者 | 最新の壁量基準に対応できる業者を選ぶ |
コスト調整 | 開口部の制限や壁量増により発生するコスト増を早期に見積もる |
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